スワップポイントって毎日確実にもらえるんでしょう?
それなら上がり下がりがあるキャピタルゲインよりいいんじゃない?
よーし、スワップ派トレーダーになってコツコツ稼ぐぞー!
ぼくもそう考えた時期がありますが、結論から言えばやめたほうがいいです。
といいますのも、スワップポイントは稼げる額が小さすぎて為替の変動で簡単に吹っ飛んでしまうからです。
しかし上手く利用すれば取引を有利に進める強力な武器になります。
今回は「スワップポイントの上手な利用方法」について解説していきます。
ではゆっくりいってみましょう。
Contents
スワップポイントの特徴をおさらいしておこう

FX では二つの国の通貨を交換します。通貨にはそれぞれ金利が設定されており、通貨によって差があります。
この差額が「スワップポイント」です。
【もらえる場合】
高い金利 - 低い金利 = 差額が受け取れる
【支払う場合】
低い金利 - 高い金利 = 差額を支払う
「低金利の通貨」を売って「高金利の通貨」を買うとその差額を「スワップポイント」として受け取ることができます。
逆に「高金利の通貨」を売って「低金利の通貨」を買うと差額を支払わなければなりません。
為替変動による含み損益と違って、スワップ損益には以下の特徴があります。
- 確定した損益
- 毎日受け取れる(もしくは支払う)
- 額は小さい(1日100円あればかなりすごい)
これを踏まえてスワップポイントの利用方法を考えます。
「スワップポイントで稼ぐ」をおすすめしない理由

スワップポイントはコツコツ貯まる点ではとてもよいですが、為替差益に比べると利益があまりにも小さいです。
1日100円受け取れたとして1年間で36500円。
ちょっとした為替の変動で簡単に吹き飛ぶレベルです。
ではいわゆる「高金利通貨」でたくさんスワップポイントがもらえばいいじゃないかと考えがちですが、これはもっとおすすめできません。
まず「高金利 = 通貨の信用力が低下している」ということを忘れてはいけません。
さらにトルコ・リラ、南アフリカ・ランドなどに代表される高金利通貨は取引人口が少ないので、少し多額の取引が発生しただけでレートが大きく変動します。
つまりスワップポイントが多少増えたとしても、それ以上に利益が吹き飛ぶリスクも大きくなっているわけです。
実質的にスワップポイントに頼って利益を上げるのはわりに合わないことがわかるかと思います。
スワップポイントは「利用するもの」

メインで稼ぐのはおすすめしませんが、スワップポイントは取引に大いに利用すべきです。
利用するとは「スワップで取引を有利な条件にする」ということです。
FX でポジションをいったん持ってしまうと、約定価格は動かせません。
しかしスワップポイントを利用すれば、実質的に約定価格を有利な方向に動かすことができます。
これは株や先物取引にはないFX固有のメリットです。
たとえば「1米ドル=100円」で「10000通貨」買ったとします。
1 pipsの変動で100円、10 pipsなら1000円の含み損益が発生します。
もしスワップポイントが毎日100円ずつ付いたとしたら、約定価格が1 pips ずつ下がっているのと同じことです。
10日で1000円スワップがついたら「1米ドル = 99.90円」になったとしても含み損益は「ゼロ」です。
このようにスワップポイントを上手く利用すれば約定価格をだんだん有利にしていくことが可能です。
「なんだ、そんなの考え方の問題だろ?」と思うかもしれません。
たしかにその通りですが、スワップポイントをどこに位置付けているかで取引行動がまったく違ってきます。
ただの考え方ではありますが、なかなかあなどれないのです。
約定価格を動かすもうひとつの方法

とはいえ約定価格を動かすにしても、スワップ頼みですと効果は微々たるものです。
本来、約定価格は「平均値」を利用して有利にしていきます。
こちらの方が大きく効率よく値を動かすことができます。
詳しいことは下の記事にまとめましたのでよろしければ参考にしてください。

平均値とスワップポイントを上手に使って取引を有利に進めていきましょう。
まとめ:FXのスワップポイントは稼ぐために使うのではない。取引を有利に運ぶための道具として使うこと
- スワップ頼みで稼ぐのはわりに合わない
- 高金利通貨に手を出すのはもっとわりに合わない
- 約定価格はスワップで有利になる
- 約定価格は平均値メインで動かす